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卒業式

2022年3月17日 13時21分

本日、3月17日(木)、卒業式が厳かにかつ華やかに挙行され、第75期生が拓南中学校を巣立っていきました。

コロナ禍の中にありながら、様々な困難を乗り越え、卒業生はたくましく羽ばたいていきました。

式典の態度や入退場の堂々とした姿に感動した人も多くいました。

卒業生の皆さんに幸多からんことを祈っています。拓南中学校にかかわるすべての人が応援しています。

 <卒業式のようす>

 

<3年生の教室>

<1・2年生は教室でリモートによる参加でした>

 【校長式辞】

校庭の桜の蕾も大きく膨らみ、春の息吹を感じられる本日、この佳き日に、PTA会長様、教育後援会長様のご臨席と保護者の皆様のご列席のもと、第七十五回卒業式を挙行できますことを壇上からではありますが、厚くお礼申し上げます。
卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。卒業証書を手に、学び舎を巣立ちゆくこの時、皆さんの胸の中にはどのような思いがよぎっているでしょうか。
歴史と伝統のある本校の標準服に身を包み、希望に燃えた入学式、あれから三年間の月日が流れました。友との語らい、熱中した体育大会や合唱コンクール、心と技を磨いた部活動、自らの進むべき道の選択で思い悩んだ日々、そのどれをとっても、皆さんの成長にとって、貴重な歩みであったことと思います。
この間、社会の変化には大変厳しいものがありました。特に、新型コロナウィルス感染症の拡大は、皆さんの学校生活に大きな影響を与えました。長期にわたる臨時休業や分散登校というこれまでにない経験をしました。登校ができるようになっても、感染予防の徹底が求められ、保健体育や音楽など実技を伴う教科での活動内容や給食中の黙食など多くの制限が設けられました。部活動も思うようにできず、各種大会やコンクールなどの中止も相次ぎました。戸惑いと不安とともに、やり場のない悔しさを誰もが感じました。
しかし、そのような中でも、皆さんは、日々成長していく姿を見せてくれました。特に、最高学年としての活躍は見事であり、挨拶や清掃など様々な場面で後輩への範を示すとともに体育大会や文化祭などの学校行事も温かく感動的なものにしてくれました。「今できることは何か」を考え、明るく実直に物事に取り組む姿は、まさに「やればできる 誇れる拓南」の実践者であり、そういう皆さんを後輩は慕い、先生方も心からを誇りにしてきました。
さて、皆さんの門出に際し、私からは、「疾風(しっぷう)に勁(けい)草(そう)を知る(しる)」との言葉を送りたいと思います。
疾風とは、激しい風、勁草とは、強い草をいいます。激しい風が吹くと、一見強そうな大きな木でも倒れてしまうことがあります。反対に、たとえ小さく目立たなくても、大地にしっかりと根を張った草が強風を耐え忍んでいることがあります。厳しい状況の中でこそ、本当の強さが分かる。人も同じで、逆境に陥った時にこそ、その人の本当の真価が見てとれるとの例えです。
これからの道のりでは、決して順風な時だけでなく、これまで以上の逆風が吹き、予期せぬ困難に直面したり、挫折を味わったりすることもあることでしょう。その時には、どうか「疾風(しっぷう)に勁(けい)草(そう)を知る(しる)」この言葉を思い出してください。私は、皆さんであれば、必ず困難に立ち向かい克服していけると信じています。これからも大地にしっかりと根を張るための努力をたゆみなく続け、前向きにしなやかに生きていってください。
また現在、私たちが暮らす地球では、気候変動や環境破壊、国際情勢の悪化や感染症などさまざまな課題に直面しています。持続可能な社会を実現するためにも、皆さんには志を持って新たな時代を切り拓き、社会に貢献できる人物へと育ってくれるように期待しています。
最後になりましたが、ご列席の保護者の皆様、お子様のご卒業、誠におめでとうございます。
三年間にわたり皆様にとってかけがえのない大切なお子さまをお預かりし、私たち教職員一同、努力をしてまいりました。中には不行き届きの面があり、ご不満を感じられたこともあったと存じますが、常に本校の教育に対して温かいご理解とご支援を賜りました。心より感謝を申し上げます。お子さまは、九か年の義務教育を修了され、人生の新たなステージに進まれます。これからの青年期は希望とともに悩みも多くなる時期だと思います。どうぞ、これまで同様、温かく見守り、励まし、支えてあげていただきたいと存じます。私ども教職員一同もお子様のご成長と今後のご活躍を心から願っております。
以上をもちまして、卒業生の限りない前途を祝し、一層の成長を祈念して、本日の式辞といたします。

【PTA会長祝辞】

卒業生の皆さん、本日は、ご卒業おめでとうございます。卒業式にあたり、PTAを代表いたしまして、お祝いの言葉を述べさせていただきます。

皆さんがこの拓南中学校で過ごした三年の間には、世界は大きく変わり、今も変わり続けています。当たり前だったことが通用しなくなり、戸惑いや我慢も皆さんは経験してきました。それらの経験は、これからの新しい生活にきっと大きな力となるはずです。今は期待とともに不安もあることと思いますが、この三年間、拓南中学校でたくましく成長した皆さんなら、きっと大丈夫と信じています。

卒業生の皆さんとは、昨年の少年の日記念行事30㎞歩行に見回りで参加し、いい思い出ができました。30㎞の道のりは、気持ちのいい土手もあれば、狭くて危ない道も、上って下って疲れる丘も、ひたすら長い直線もあり変化に富んでいました。一人ではくじけてしまいそうな道のりも、仲間や見守りの力に応援されて頑張れたこともあったでしょう。遠い道のりの分、頑張ってゴールした時の喜びは大きかったと思います。

人生は長い道のりのよう、と例えられることがあります。これからの新しい生活の中で、それぞれの道に進み、平坦な道や険しい道に出会いながら、自分で決めたゴールを目指して進んでください。

でも時には頑張りすぎて、疲れてどうしようもなく辛くなる時もあると思います。そんな時、今一度「歩く」という字を思い出してください。「歩く」の字は、少し止まると書きます。止まって休んでいいんです。休みなく進み続けなくても大丈夫です。自分の心と身体を休ませてあげてください。

皆さんは、一休みした後に、元気になって次に進めることを知っているはずです。どんな長い道のりも、一歩を踏み出しさえすれば、いつかゴールにたどり着くことを経験しています。自分のペースで一歩一歩進んでください。

保護者の皆様、お子様のご卒業、心よりお喜び申し上げます。また、日頃からPTA活動にご協力いただきありがとうございました。これからもお子様の応援をよろしくお願いいたします。

校長先生をはじめ、教職員の皆様方、多感なこの時期の三年間、子ども達を温かく指導していただき、ありがとうございました。今後とも子ども達のよき理解者として見守っていただきますようお願いいたします。

結びになりますが、本日卒業される皆様が、拓南中学校の卒業生として、誇りを持ち、大いに活躍されることを期待し、お祝いの言葉とさせていただきます。