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第76回拓南中学校卒業式

2023年3月17日 15時34分

3月17日(金)、第76回拓南中学校卒業式が挙行されました。

4年ぶりに来賓の皆様をお迎えし、厳粛かつ盛大に式を行うことができました。

一人一人に校長から卒業証書が卒業生に手渡され、立派な姿を皆に見せてくれました。

校長式辞では、人は出会いを通して成長していくこと、たくさんの出会いの中でなすことによって学んでいくこと、

コロナ禍の中でも、卒業生の皆さんは「やればできる 誇れる拓南」の精神のもと、

知恵を出し、行動し挑戦しつづけたことなどを話されました。

松山市長様のメッセージやPTA会長様の励ましの言葉も温かく卒業生の胸に響きました。

在校生代表の生徒からは、卒業生は目標となる存在であったことや

これからの拓南中を更に発展させていきたいことなどが語られました。

そして、卒業生代表からは、この3年間のさまざまな思い出や感謝の言葉が熱く語られました。

式典の最後には、卒業生による記念合唱が行われ、「友 旅立ちのとき」をこの3年間の思いを込めて熱い思いで歌い上げました。

すばらしい合唱に万雷の拍手が沸き起こりました。

式典後に学級でのお別れを行い、その後1・2年生の列の中、卒業生と保護者は一緒に見送りを受けました。

 最後は、皆がグランドに集まり、大空に向かってバルーンリリースを行いました。

卒業生の未来に幸多からんことを祈っています。

 

卒業生代表の「旅立ちのことば」を紹介します。

 

あたたかい春の風。今日も「拓南の空」は「光にあふれ」ています。穏やかな春の優しさに包まれ、私たち七十六期生百二十三名は「旅立ちの時」を迎えました。
 思い返せば、私たちの中学校生活は、突如現れた未知の脅威に翻弄された三年間でした。
 満開の桜の下、行われた入学式。しかし、翌日から待っていたのは臨時休校の日々でした。何度も延期になる次の登校日。やっと迎えた中学校生活初めての授業の日は、分散登校でした。私たちが全員そろって登校したのは、五月二十五日でした。話し合い活動もできなかった授業。時には、七時間授業の日もありました。いつもテレビ放送で行われる集会。前を向き黙って食べる給食。思い描いていた中学校生活と百八十度違った日々でした。それでも、部活動で優しく丁寧に先輩が教えてくださったこと、新しいデザインの夏服に心弾ませ、袖を通したこと、少しずつ互いを知り、級友との仲が深まったこと、たくさんの喜びも味わいました。特に、仲間と冒険した道後めぐり、差別のない社会の実現への願いを込めたシトラスリボン作りは、心に残っています。「明日」がどうなるか分からないからこそ、明日を探し、創り、信じた一年生の日々。
 全力疾走して駆け抜けた二年生。働くことの意義を考えた職場体験学習。稚心を去り大人への一歩を踏み出した少年の日。大地の鼓動を感じながら歩んだ三十キロメートルチャレンジ歩行。冷たい冬の風が吹きつける土手沿いの道や総合運動公園に続く坂道を仲間と一歩ずつ歩んでいきました。共に歩く仲間がいる、それだけで自然と一歩を踏み出せました。そして、仲間としっかり手をつないで、ゴールテープを切った時、達成感がこみ上げてきました。
 三年間打ち込んだ部活動。突然、活動停止を余儀なくされることもありました。だからこそ一日一日の活動を大切にしてきました。高め合った技術。築き上げた団結力。壁にぶつかることもありましたが、何度も仲間と乗り越えてきました。そうして迎え、集大成となった市総体や吹奏楽コンクール。七十六期生全員が、それぞれの立場で全力を尽くしました。
 こうして、日々、私たち七十六期生の絆は深まっていきました。迎えた三年生としての二大行事。各クラス頂点を目指した体育大会。白熱した学年団体種目のむかで競走。仲間を信じ、声を出し合い、一心同体となって、ゴールを目指しました。最後にはクラスの垣根を越えて、学年が一つになったあの瞬間は、まぎれもなく、七十六期生で作りあげた色鮮やかな青春の一ページでした。
 秋、さわやかな風のめぐるころ行われた文化祭。その合唱コンクールでは、各学級の友情の証が表れました。地に平和を、未来に愛を込めて、歌声を響かせました。
 延期を重ねようやく出発できた修学旅行。歴史の重みを感じた奈良。心弾ませタクシーで巡った京都。友の新たな一面を知った大阪。友の大切さを改めて感じた三日間でした。
 振り返ってみると、未知の脅威と戦いながら、様々なことに挑戦した三年間でした。どんなに山が高くとも、私たちは道を探し、道がなければ道を造って、全ての山に登ってきました。私たちが挑み、やり切ることができたのは、周りの方々の支えがあったからこそだと、思います。
 熱心に日々、指導をしてくださった先生方。先生方のとの思い出が走馬灯のように思い出されます。楽しかった日々の授業。休日もご指導をしてくださった部活動。優しく相談にのってくださいました。日々、伝えてくださった言葉は、私たちを奮い立たせてくれました。いつも私たちの進むべき道を示してくださりありがとうございました。先生方の教えを胸に、未来へ続く道を懸命に歩いていきます。
 PTAの皆様。いつも私たちを支えてくださりありがとうございました。今、私たちがつけているコサージュも一つ一つ思いを込めて手作りをしてくださったと伺いました。皆様からあたたかい思いを受け取りました。
 大好きな家族。どんなに反発しても、受け止め、そして、支えてくれました。部活動に打ち込んだ夏も、進路の実現に向けて勉強に励んだ冬も、いつもそばで応援してくれました。義務教育が終わるまでの、この十五年間、本当にありがとうございました。そして、これからもよろしくお願いいたします。
 在校生の皆さん。いつも前向きで明るくエネルギッシュな皆さんから力をもらっていたように思います。
 1年生の皆さん、この一年間、成長していく皆さんの姿が、とても頼もしかったです。二年生の皆さん、いつも頼りにしてくれて、共に様々なことに挑戦してくれてありがとう。
 皆さんに拓南中学校のバトンを託します。皆さんを中心に、拓南中学校が愛顔(えがお)あふれる学校であり続けることを願っています。
 そして、大切な友。七十六期生の皆さん。いよいよ旅立ちの時です。不安の多い三年間を共に乗り越えた僕たちは固い絆で結ばれています。誰にも奪えない僕たちの絆。これからは、別々の道を歩み始めます。新たな道への一歩を踏み出す今。希望と共に不安もあります。ただ、このことは忘れないでください。

 「同じ空の下 僕たちは いつもつながっている」

 再び、七十六期生百二十三名で、出会える日を夢見て、光輝く未来へつき進んでいきまましょう。